35回東京糸魚川に参加して

4度目の糸魚川の所属クラブへの投稿文
自分の過去の結果では、初参加の時には4時半スタートでほとんどひとりで走りペースと道がわからずにタイムは9時間半。2回,3回目は途中ヒザが痛くなり9時間半。過去の経験を活かし少しは学習できたか?また来てしまった糸魚川の季節。今回はどうなる事やら・・・
クラブからの参加メンバーは近藤さん、高橋さん、西川さん、小林さん、今井さん、トキさん、太田さん(別時間スタート)、藤原さん(別時間スタート)と自分。
スタート前に高橋さんと心配な天気について話すと、「大丈夫、大丈夫」とポジテブな答え。前向きな高橋さんにはいつもながら尊敬します。ほとんどのメンバー50分高尾スタート。20名前後で小雨の中を走り出す。大垂水を超えるころにはチームじょんのびタイム2名となるしまメンバーの近藤さん、高橋さん、今井さん、トキさん、自分となる。先頭交代をしながらいつもの相模湖、大月、と順調に通過。途中、雨が上がり一安心。だらだらとした登りを過ぎ第一チェックポイントの笹子トンネル前に到着。ここでタイム計測のバーコードスキャンを手間取っているあいだに高橋さん先スタート。バナナを補給しトンネルを通過。甲府バイパスを過ぎ、韮崎を越え、第二チェックポイントの穴山橋へ。ここまでは、じょんのびタイム2名と近藤さん、トキさんと自分。ここで近藤さんが先スタート。自分はじょんのびタイム2名と一緒にスタートしたが、しばらくすると遅れてしまう。ここからはひとり旅の始まり。気温が上がり、寝不足と疲労でだんだんと気分が悪くなる。胃が弱り、食べ物を受けつけない。しかし補給をしなければ走る事ができなくなってしまう。無理矢理、バナナを半分食べ、胃に流し込む。食べたく無いが、おにぎりも100回くらい噛んですこしづつ胃に入れる。富士見峠の途中で太田さんと挨拶。いつもは高速で下る富士見峠もこの日は脚を休めながら下る。諏訪湖を横目で見ながらたんたんとペダリングをしていると、藤原さんと遭遇。塩尻峠の近くまで一緒に流す。塩尻峠を下るともうすぐ第三チェックポイントだ。
 松本市街では横から風が吹いていて気を抜けない。市街を抜け、川沿いを走り、豊科インター近くを通過する。突然目の前に雪の残る北アルプスの山々が視界いっぱいに広がる。いつ見てもこの風景は素晴らしい。とうとうここまで来たな〜という感じがする場所だ。一瞬、いままでの辛さを忘れ大自然の風景に魅了される。少し走ると高橋さんと遭遇。しかし、いつもの元気が無いようだ。後で聞くと、ハンガーノック気味だったとの事。
ここからは信濃大町までは一番嫌いなだらだらとした登りが永遠と続く。おまけに凄い向かい風が吹いている最悪の状況だ。単調な風景が続く中、辛い我慢大会の幕が上がる。ドロップの下を持ち続け、メータースピードは28キロ。しばらく行った中間地点では25キロ。へろへろで最後の大町近くでは23キロに落ちてしまう。ボロボロになりながら最後のチェックポイントで補給し、すぐにスタート。しばらくすると元気の良いアスペンのライダーが登りで抜いていく。しかし、自分は追わないし追えない。自分のペースを守らないと、ひどい目に遭い必ず後悔する。やがてだんんだんと空の色が薄暗くなる。白馬にさしかかる手前で大雨が降ってきた。いつもは快調に飛ばす楽しい下りのコーナリングだが今日は怖い。淡々と自分のペースで踏んでいると、白馬あたりで、さきほど追い抜いて行ったアスペンのライダーに追いつく。彼は脚が残っていないので糸魚川まで付かせて欲しいとの事。自分も脚が有るわけでは無いが、それでよかったら一緒に行きましょうと声をかける。白馬の先は下り基調のアップダウンを繰り返しながら糸魚川へ向かっている。昨年はところどころアウタートップで回りきってしまう高速の下りだが、今回は路面を読み細心の注意を払いながらクリアしていく。川のように路面を流れる大雨はとても恐ろしい。大雨で見えにくくなった金属のつなぎ目や、ひび割れ、大きな穴も時々ある。お互いに何度か穴にはまる。おまけにたまに通過する水しぶきを上げる大型車もあり、最悪の状況だ。いつもは路面の注意を後ろを走る人に指さしサインを出すが、この状況ではハンドルから手を離せずサインを出せないと相手に伝える。風と轍と溜まった水でESの前輪が取られる。ひたすらドロップの下をぐっともち、腹に力を入れ、前後、左右の体重移動をコントロールしながら重心を低く保ちながらコーナーを抜けていく。気温のネオンサインを見ると16度。寒い!半袖半パンのスタイルでの大雨はこたえる。もう脚にぬったオイルも落ちているようだ。いつもは大嫌いなトンネルだが、今回は暖かい屋根付きのシェルターとなる。しかし、トンネルの路面も濡れていて、金属のつなぎ目の落とし穴があるので気を抜けない。どれくらい走っただろうか、長いトンネルをいくつも抜けるとようやく雨もやんできた。最後の補給のいなり寿司を2ッ食べ、ゴールにむかう。ゴール後は最後に一緒に走ったチームアスペンの彼と二人で握手を交わす。タイムは9時間33分。ヒザの痛かった過去のタイムと同じだ。こんなもんかと諦め、風呂に入って暖まり、4時半の特急で越後湯沢経由で新幹線に乗り東京まで。さんざん食べたバナナとおにぎりはもう嫌だ。食欲が戻り途中で駅弁を二つ食べる。翌日は朝から、子供の柔道の試合を観戦。お昼からは頑張っているTOJ選手の応援だTOJの会場で近藤さんとお会いする。今日も市民レースに参加したそうだ。超人という他に当てはまる言葉ない。糸魚川の結果を近藤さんから聞くと、優勝はオーベストの西谷さん、2位は韮崎まで一緒に走ったじょんのびのアンディー、三位は超人近藤さん。自分もなんとか近藤さんの次の位置でゴールできたようでびっくり。諦めないで良かった。今回は最悪のコンディションなのでみなさんタイムが悪かったようだ。
 たしか昨年の沖縄市民200キロの投稿で、糸魚川より沖縄が辛いと書いたが、今回の糸魚川は別の意味で辛く、また新たに比べられない辛さが出現してしまった。厳しいコンディションの中で事故、怪我も無くなるしまメンバー全員完走でき良かった。参加メンバーの方々お疲れ様でした。